サッカーゲームにはハブがある3[翻訳][解説]

サッカーゲームにははブがある1サッカーゲームにはハブがある2からつづいて、

サッカーゲームにはハブがある

原文の”Common and Unique Network Dynamics in Football Games
を訳しながら、時々解説入れながらやっていきます。

三角形と成功した攻撃

二つのネットワーク間の競争を調べるために、我々は各5分間隔ごとに形成された三角形を数えた(図3 )。三角形の数は、ネットワーク構造の単純な尺度であり、このやり方は、モジュール方式またはネットワークモチーフとして知られている社会科学系の分野で使用される構造解析の原点である[21][22] 、 [23] 。よく組織化された攻撃は2チーム間の競争を続けることができなかったことを示唆している、ゲーム中に各5分間隔の三角形の数の変化の傾向を発見した。ワールドカップでは、イタリアが各5分間隔で多くの三角形を生成したときに、イタリアは9回の攻撃を成功し、フランスは6回成功した。これとは対照的に、フランスは多くの三角形を持っていたとき、イタリアは6回攻撃し、フランスは16回であった。キリンカップで、日本は多くの三角形を生成したとき、日本は10回攻撃し、ガーナは1回であったが、ガーナは多くの三角形を持っていたとき、日本は11回の攻撃をし、ガーナが12回の攻撃をした。フィッシャーの正確確率検定は三角形の数と攻撃の成功と、ショットの頻度との関係を分析するために使用した。結果は示したワールドカップではp=0.087キリンカップではp=0.024であり。より多くの三角形を形成したチームが複数の攻撃の機会を得られることを示す。つまり、より多くの三角形を持つチームでは、チームネットワークの基本的な要素であると考えられている、ハブが変わっていてもゲームの勢いの面で利点があるといえる。この知見は、三角形の数がゲームの勢いを表すかもしれないことを示している[24] 。

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図3.
 ネットワークの三角形の数によってゲームの勢いが表される。

a、図の上のグラフは、2006年ワールドカップ決勝の各5分間隔でのチームごとの三角形の数を示しています。各5分間隔で両チームの三角形の数の違いは棒グラフで下の側に示されている。緑のバーは、三角形の数がフランスよりもイタリアの方が多かった場合を示し、青いバーは、フランスはイタリアよりもより多くの三角形があることを示しています。攻撃側はまた、シュートはそれぞれ、イタリア、フランスそれぞれ、緑と青の矢印のように下側に追加されています。濃いのと薄い矢印はそれぞれ、シュートとシュートせずに成功した攻撃を示している b、2006年のワールドカップのと同様に2006年キリンチャレンジカップの場合も示している。フィッシャーの正確確率検定はチームによって生成された複数の三角形がその期間内に多くの攻撃と相関するかどうかを決定するために適用した。この相関のためのp値はワールドカップ、キリンカップそれぞれ0.087と0.024であった。

DOI:10.1371/journal.pone.0029638.g003

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 この図の気になるところは、イタリア対フランスでは全体的に満遍なく差3角形の個数が多く、逆に日本対ガーナでは前半が多く後半が少ない点である。それはたぶん、三角形の数が運動量と比例関係にあり、日本は前半に運動量が大きく広範に運動量が落ちていることを示しているのでしょう。
ディスカッショントップ

我々は、2006年FIFAワールドカップ勝戦でのフットボールの試合と日本における国際A試合でのパス行動から、パスを表すリンクによって接続された頂点として選手を記述することで出現する確率分布を分析した。結果として次数分布はγ=3.1±0.4のべき乗則に従っていると認められた 。大規模ネットワークで動的なネットワーク形態のこれらの共通の特徴は、多数研究されてきた。これらの指数値γ~3.1、  は実際に多くのネットワークで発生する典型的な値に類似している[3] - [5]は、2<γ<3の範囲内 、および遺伝子転写ネットワークのγ~1それよりも大きくなっている[15] - [17] 、  。

この指数値γ~3.1を理解するために 、我々は5分間隔で同じチーム内でのパスの関与の頻度を分析した。結果は、何度もボールに触れたプレーヤーは、パスによって接続されていた誰に変わったことは明白であることを示している。
 エラー耐性と自己組織化の両方の特性[6]はフットボールの試合で必要とされている、それはハブの機能が別の頂点に切り替えながら、ネットワーク形態がべき乗則に従うように変更されている。ネットワークの局所的な動きはフットボールの固有の特徴です。

 この場合、ゲームの全体的なシステムは、2つの競合するネットワークで構成されている。これらの構造は、外側の同期の例として検討されているが[25] - [27]サッカーの試合中に2つのネットワークが相互に排他的な目標を持っているので、この場合は、実際には同期することは決してありません。2つのネットワークは競争を表すフィードバックループによって接続されています。ネットワークBの観点からはネットワークAは外部入力とみなされ、それがネットワークBの形態はこの競争の結果変更されます、従って全体の形態とネットワークBの局所変化に影響を与えます。ネットワークBのこの新しい形態は、ネットワークAの外部入力とみなされ、対応する更新はネットワークAに対応する。システムのこの概念は、時間的な入力によって、確率的に切り替わった変化は、それぞれの変化を考慮する必要があることを示している。外部入力は、確率的に切り換えることができ、アトラクタ間の遷移は、フラクタル理論的にも実験的にも検討されている[28] [29] [30] 。2つの競争のあるネットワークでは、全体としてや部分などの両方の特性を持っています。イントラチームのネットワークは一部として、自己組織化され、ハブは、ネットワーク間の競争によってスイッチングされるため、チーム間のネットワークの動作は、同時に全体として自己組織化である。全体としてシステムを考えると、私たちは閉じた従来のダイナミックシステムとしてそれを考えることができるようにx'=f(x)として表し 。

一方、一部として、各サブシステムを考えると、オープンシステムとして確率的に切り替えダイナミク
スの検査を必要としてx'=f(x,I(t))表現しここで、 Ⅰ(t)は外部入力を意味します。
 これらのネットワークは混合の動的システムと見なされる[31] 。サッカーの試合での我々の調査結果は、生物学的なネットワークではなく通信網の復帰やと残存性を向上させるための概念を提供することができます。

別の観点から、サッカーの試合は、理論的には進化ゲーム理論から言うと、共進化のルールが導入された共進化ゲームとみなすことができる[32] 、 [33] 。しかし、それはまだこのような視点で、サッカーの試合で創発的な要因を明らかできるかどうかは未解決の問題である。