サッカーの本などを見てると写真を撮るために、止まった姿勢で写してるのか。そんな蹴り方じゃ威力でないというのが普通に載っていたりします。
こんな骨格図を用いて書いてみます。
そのまえに、どういった構造が強いのかを見ていきますと。
普段下半身が体を支えるために黒線で書いたように。
上半身の重みが、骨盤に乗っかるようになっていて、両足で地面を踏む力で支えて、摩擦力によって足が広がらないように成っているわけですが。骨盤部分が山になっている部分が強い構造になっています。
ピンクの線のようにし、その山になった形をボールを蹴る部分に移すことによって、構造的に強く、ボールを蹴った時の反動を押さえれるわけです。足で壁を押してみると実感できると思います。鉄棒の支柱などを足の甲で押したときに、どのようなときに強く押せるかをやってみると良いでしょう。
これは蹴る時間が短いアウトサイドキックにつかいます。パスに多いようですがシュートに使ってるのもACLのときのガンバのルーカス選手がこれで点を入れてたような。
山の頂点と重心の移動と体の沈みこみ、足先に力を伝える感じをちゃんとできないと威力が出ません。
ですから強く蹴れるようになるのに時間はかかるでしょう。南米の選手にこの蹴り方が多いと思います。
サッカーの本によくある蹴り方です。良くない蹴り方として取り上げます。体がくの字に曲がった、腰折れキックで。腰が入ってないとか言われて腰抜けキックじゃないかと。
蹴っている人の右前から見た感じの図です。
ボールを蹴った直後の姿勢がこういう風になっているのが多いようです。もしくは、上体を前に倒したやつもあります。
ただし、この蹴り方だと、重心が後ろに崩れて、ブレーキをかけてます。そのために前に体を倒したりいろいろするようです。
くの字に折れ曲がって、紫の丸で囲んだ部分に力が集中して、ここの筋肉だけで蹴っていることになります。安直にここの筋力を強化する人もいるようです。
あと、基本的に蹴る方向と逆の方向の向きに強い構造で。この姿勢になろうとするだけで相当な筋力必要で、ボールを蹴る力にならない。単純に体重移動だけで蹴っているわけです。だから進行方向以外には強くは蹴れません。
次に、右側の骨盤を前に出した蹴り方です。
逆
軸足と脊柱がまっすぐに立った形で、折れ曲がった形がないような姿勢で。
肩と腰を反対方向に捻った形です。順と逆で言う、逆です。
この形の蹴り方で蹴っている人は結構居るようです。ただし、ドリブルから角度があるシュートする場合、上で書いた腰折れキックに成りやすいという欠点があります。
例えば、右に進んでから左側に蹴る場合、肩と腰が捻ることによって、腰の可動範囲が狭くなるので。それでも無理矢理蹴ろうとして、逆に蹴る側の腰が後ろのところで折れ曲がってしまう。
順
順と逆の順の蹴り方です。手と足が同じ方向が出て捻らないやつです。この蹴り方は捻らないことによって可動域が広がって角度のあるキックが可能になります。よってドリブルからかわしてからのシュートがやりやすい。後蹴る時間が逆より短くて威力があります。
ただし、バランスの取り方が難しかったり、浮き球の蹴り方が難しかったりします。逆のやり方で蹴っていた人は根本的に違うので、慣れるのには時間がかかるでしょう。
筋力よりは鞭のようなしなる動きで蹴って、構造的な強さを利用して反動を押さえる感じで蹴っていると思います。
逆の場合
順の場合
逆と順とで、進行方向に対して左側に蹴る場合の
軸足側の腰から書いて蹴るときの足の曲がり方の様子を書くと。
逆の場合は、肩と腰を捻ることによって、軸足に対する腰を動かす自由度が制限されて、股関節から蹴ることになり、足だけで蹴ることになる。
順の場合は、肩と腰を捻らないので、軸足部分を回転させて腰から動かすことによって、上半身を合わせて蹴れることになる。
蹴るときに手を蹴る側と反対に動かすのは蹴ることによる回転によって体が不安定になるのを防ぐ目的があるのだと思いますが。逆に角度を大きく蹴ろうとする場合、手の動かす方向を蹴る方向を同じにすることによってより多く動かせて、かつ体重がのせやすくなるように感じる。ドリブルからシュートする場合と、ボールを固定させて蹴る場合とで蹴り方を変えてみるのも一つの方法ではないでしょうか。
ヨーロッパのドリブルからのゴール集なんかを見てると、順で蹴って決めている人がほとんどなのに、日本人で順で蹴れる人がほとんど居ないのが、日本がドリブルから点を取れない理由だと思うんですがね。
たとえば、youtubeのセリエAゴール集（ドリブルシュート編）をみても、蹴った側の腰が前に出るだけじゃなくて肩も一緒に前に行っているように見えるのだが。これは順と逆で言うところ順の蹴り方じゃないかな。
